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担当プロデューサーが語る!フレンチロックミュージカル『赤と黒』の見どころ ~演出・振付などのクリエイティブスタッフたちの魅力~

こんにちは!梅田芸術劇場公式 note 編集部です。

いよいよ来週12/8に開幕するフレンチロックミュージカル『赤と黒』、
今回は担当プロデューサーに直接見どころをインタビューしました🎤

以前note でもご紹介したロンドンでのワークショップにも立ち会っており、作品だけでなく、演出のジェイミー・アーミテージさんをはじめとしたクリエイティブスタッフについても話してくれました

ぜひ観劇前にチェックしていただけたら嬉しいです。

『赤と黒』のあらすじ・注目ポイントなどを紹介した過去記事も併せてご覧ください👇


クリエイティブスタッフの魅力

私は本作では、スタッフィングやキャスティングから担当しました。

まずこの作品の上演台本を書いてほしいと思ったのは、訳詞も担当してくださった福田響志さん。まだ23歳という若さながら、役者・翻訳訳詞・振付など幅広い経験を持つ方です。
彼とは『ドリームガールズ』という作品でご一緒し、知的かつ柔軟で、絶妙なバランスを持つお人柄が素晴らしいなと思っていました。

本作はジュリアン・ソレルという若い男性の愛と情熱のお話なので彼の気持ちがわかる同世代の方に書いていただきたかったのです。

福田さんに初めて本作のお話をしたとき、フレンチロックに対する熱い気持ちと、本作の音楽に惚れ込んだという前向きな感想をいただき、とても嬉しかったことを覚えています。

そして、演出家のジェイミー・アーミテージさんとの出会いは私にとってとても幸運なものでした。
彼が演出に携わっている『SIX』は、16世紀前半の英国王ヘンリー8世の妻たち6人が、現代によみがえり、誰が一番悲惨な人生だったかをロック調に歌い合うという作品です。

本作もフランスの古いお話をロックで紡ぐ作品、そして決してハッピーエンドと言える結末を迎えるわけではないストーリーということで、とても縁を感じました。また、ジェイミーはこの作品をすぐに気に入ってくれました。

そして彼が紹介してくれた振付家のアレクザンドラ・サルミエントさん。
彼女とジェイミーの相性はとてもよく、アレクザンドラさんの振付は、役の心情に寄り添い、心の流れが見えるので、キャラクターたちの色濃い感情が伝わります。
ショーアップされたダンスではなく、心情を表す身体表現、というほうがしっくりくるかもしれません。

また、アンサンブルの皆さんは、かなりの曲数をコーラスとして歌いながら踊っていますので、その点も見どころです。

(ジェイミーさんとアレクザンドラさんのインタビュー記事はこちらからご覧ください👇)

ジェイミー・アーミテージさんの演出

稽古場の雰囲気はとても良いと思います。
演じるシーンの前に必ず、ジェイミーと役者さんとでディスカッションがあります。
なぜこの役はこんな行動をとったと思う?そういう経験は初めてだったのかな?などなど。

ジェイミーさんとアレクザンドラさんは、常にポジティブな言葉で役者さんの意見を引き出しますし、決して方向性を押し付けることがないので、役者さんのアイディアを拾いながら作品を作っていく過程がとてもクリエイティブだと感じます。
それはロンドンでの振付のワークショップでも感じたことでした。

ジェイミーの演出で面白いなと感じたのが、役に対する視点です。
「自分は“悪い人間だ”と思って生きる人はいない。自分は“滑稽な人間だ”と思って生きている人もいない。
彼らは彼らの中の正義や野望があって、それに正直に生きた結果、外から見たときにそう見えただけである」としています。

それを聞いて確かにそうだなと気づかされました。どの作品にも、各キャラクターが持つ役割がありますが、主役だけに感情移入する要素を詰め込む必要はないのだな、と。
一人一人が人生を舞台上で生き抜くことで、様々な人間模様が表れるのだなと思いました。

ジェイミーは本作について、「過去の作品にある普遍的なテーマは、現代のお客様が見ても共感できる点があると思う」と言います。観劇いただくお客様には、何か自分と共通する部分を感じていただけると嬉しいです。

音楽の魅力

ダンスについては、以前noteで紹介したワークショップの際にお話をしたので、今回は音楽についてお話しようと思います。

本作の歌は、その役の内面=心情を表すために使われることが多いです。表向きに見せている顔と、内面に異なる感情を持つのが人間のリアルだと感じます。

音楽だけを切り取って聴いても、耳に残る美しく儚いメロディライン、そして繰り返される本音の吐露が特徴的です。
実際フランスで上演されたキャストでCD化もされており、ストーリーを知らずとも音楽にのめりこめるほど「中毒性」があります。

本作はバンド6名編成でお届けします。ロックをより感じていただけるように、音楽だけではなく、さらに舞台美術にもこだわりっていますので、ぜひ楽しみにしていてくださいね。

最後に

これまでクリエイティブスタッフや、音楽の魅力をお伝えしてきましたが、ダンスや歌唱シーンが多い本作では、これらの魅力はキャストがいてこそ成り立つもの。

特に美しく聡明で高い野望を抱くジュリアン・ソレル役を演じる三浦宏規さん。
これまで舞台上で見てきた彼とは一味も二味も違う、新たな顔を見ることができるのを私もとても楽しみにしています。
その他のキャストの方々も私がこれまでずっとご一緒したいと思ってきた方々ばかりです。

原作では文庫本で上下巻に亘る「赤と黒」の中で特に恋愛にフォーカスしたフレンチロックミュージカル『赤と黒』。

本作の中で“生きる”、様々な登場人物の美しい“生き様”をどうぞご覧ください。劇場でお待ちしています。


今回話を聞いた人…佐多祐子 IT企業に10年以上勤務した後、梅田芸術劇場に入社。学生時代からブロードウェイミュージカルを観劇しに度々NYへ渡っており、NYは心の故郷。
『INSPIRE陰陽師』(2020)、『ロミオ&ジュリエット』(2021)、『ドリームガールズ』(2023)などを担当。

チケット好評発売中!お得なチケットやご来場者様特典・イベントなどの詳細は公演公式サイトからご確認ください。

公演公式サイト:

イベント・キャンペーンページ:

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https://twitter.com/rougenoir2023

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